隣のお手紙事情

 

 

 

 



手紙を書きたい。手紙を書くのが大大大大好きだ。
いまどき手紙を書くことなんてほぼファンレターしかないので、手紙を書けることが嬉しい。


あと推しを褒めたい。めっちゃ褒めたい。ここが良かったと言いたい。こんなことしてたの見てたよ!と言いたい。推しはまだまだ主役をばりばりやるタイプではないので、舞台の中央でメインストーリーを演じるというよりは端でなんやかんやしていることが多い。中央だろうが端だろうが表に出ているときは何かしらの演技をしなければいけないので、端でも見てる人がいるよ!の意味を込めて手紙を書く。推し以外にもすぐ手紙を書いてしまう。良い!褒めたい!良かった!ありがとう!みたいな感じ。
公演中に一度、終わったら一度、とかに抑えたいのだが、テンションが上がるとすぐ手紙を書く。ひどいときはツイートを読んでテンション上がりすぎて事務所に手紙を送ったこともある。


場合とコンディションにもよるが、公演行った日は毎回出す……みたいなこともあった。疲れているところに読ませるのも、封筒を開けさせるのすら申し訳ないと思うけど、どうしても褒めたくて褒めたくて書く。いつ読んでいるかはわからないけど、その点はたいして気にしていない。好きなときに読んでくれ。そもそも読んでいるかどうかわからない。そんなことは私の知るところではないが但し捨てるときは破ってちぎってシュレッダーして捨ててくれ。

 

 

 

 
ある舞台の千秋楽で、こんな挨拶をされた。


「僕はこうだと考えて演じたけど、この役がこれで良かったのかどうかわからない。ごめんなさい」


人それぞれ好みがあるので、その役者の解釈が合う人もいれば合わない人ももちろんいる。ただそのとき、少なくとも私はその演技をとても良いと思っていた。こんなに素敵に演じてくれてありがとうと思っていた。でも言わなかった。手紙もアンケートも書かなかった。


それまでは、あまり手紙を書くタイプではなかった。書くことは好きだけど気合いを入れて書きたくて一度にまとめることがほとんどだったし、書かないこともあった。
その「ごめんなさい」をどんな気持ちで言ったのかはわからない。言うべきではない内容だったと言われればそれはそうかもしれない。でも少なくとも私は、自分がそれを言わせてしまった一因になっていると思った。

 



四六時中脳内ハッピーお花畑野郎というわけではないので、褒める内容が書けないこともある。全然まとまらなくて何を言ってるのかわからない仕上がりになることもある。そのうえ手紙を書くのってすごく疲れる。気合い入れて内容考えて気合い入れて書いて。誤字してうわーーーってなって、書き上げて「こんな内容でいいのか」と自問自答する。時間もかかる。
それでも、良かったら良かったと言いたい。良かったと言いたい!!!!!!!

 

 

 


な、テンションでいつも書いています。手紙って送り先以外の人に見せることないから、気になる隣のお手紙事情……。